「古釘を踏まないように」 。


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はてさて、どうしてこんな言葉が
眠れない夜に脳裏をぐるぐる駆け巡ったのか
よくわからないまま、数日が経っているけれど
もしかして、この線に通じていくものを感じていたのかもしれない。
そう 感じ始めました。

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古い木造の一軒家。
いつ取り壊されてもいいような空き家は
今では考えられないような自由さが
そこには満ち溢れていて。

玄関はあったとしても けっして玄関から中に入る
ことは許されず  家の周囲をぐるりとめぐり
裏側へと回り込む。
今でもよく覚えている 庭の名残りも残らない庭。
そこが わたし達の玄関。

いつものように 裏玄関へと回り草ぼうぼうの
中に足を踏み入れ、 宝箱を抱えて陣地へと乗り込むつもりが

足の裏には 太い古釘が刺さっていた。

木片に 五寸釘が打たれていて、
たぶん錆びた古釘だから 何かを壊した時の
廃材が置いてあったのであろうと 今なら思える。
きっと、そんなものがゴロゴロ足元にあったに違いない。

なんだか、 あまり痛さを感じてなかった気がする。
友だちが持っていた 救急セットから 絆創膏をだして
地面に座り 靴を脱ぎ 地面に咲いていたクローバーの葉を
薬になるとなぜか信じていて。。。
クローバーの葉を石で潰し、汁を傷口にすり込み、絆創膏をはって、
足を引きづりながらも 遊ぼうとしていた。

帰ったら怒られるのがわかっていたから、逃げたかったのかもしれない。

しばらく陣地でじっとしていた。

足の痛みは ズンズンしてきて
帰らないとまずいと気づいた二人だった。

案の定、ひどく叱られて とぼとぼと痛い足を引きずり
皮膚科へと行く。
お医者さんに「破傷風になるぞ」とか言って脅されて
初めて破傷風という言葉を聞き、 そっちの方が
釘を踏んだ事よりも怖い気がしてた。

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古釘をふんだ おかげでその年の運動会は見学。
何よりも嬉しかった出来事!

その空き家はいつの間にか壊されてしまっていた。
あの事件以来、立ち入り禁止命令と おまわりさんが巡回するように
なったらしかった。
わたし達の宝箱は あの空き家の押入れに入ったまま・・・

そのまま 大きな宝箱は壊されてしまった

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神楽坂を歩いて、ふとした細い路地に目が向き
石畳の坂道を駆け上がる黒猫に 路地を駆け回る子どもの姿を
重ねあわせ、それとともに
昔の思い出が重なってフラッシュバックしたのかも知れない。

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そして 今も思う私の原点は
あの 秘密基地

あの頃の ワクワクした感情を 
秘密基地を見つけて守っていく感情を
今の私は別なものに置き換えているだけだ・・・
そう気づかされてしまった。

錆びた古釘を踏んでも痛さを感じなかった、
それだけ魅力的なあの場所へと
思いをはせながら、日々追い求めているのかも。

そして これからもまだまだ追い求めていく道


「古釘を踏まないように」 。
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by benichaya | 2007-01-24 08:50 | つぶやき